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地球(テラ)の海の底Blog

地球の底でブルー愛を叫ぶブログ

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「白い花」(3)【オークションその後】

なんか適当に思いつくシーンを上げていたら量が増えてきたので、UPします。
相変わらずTERRA SERACHさんには登録できません。もう除名なのかしら(シクシク)

まあ、無駄に妄想ばかりですが、どうぞ。
えと、なんとなく砂漠のオアシス的なお城を思い浮かべてください。
衣装は中東のワンピース型服+マントやターバンです。(そういうの好きらしいと気付いた←)


「白い花」(3)


セルジュは驚いた。

街を見回りしてくると言ったキースが戻って来た時「女」を連れてきたからだ。
キースの前に座るマントでくるまれたそいつは見るからに「愛玩人形」のようにきれいな顔をしていた。
だが、瞳が赤く、髪が白い。
表情は夢見るように焦点があわず、城も警備の兵も何も映していなかった。

「アルビノか」

セルジュは不吉なものを感じた。
キースが先に馬を降り、手をさしのべる。
まるで大事なものを降ろすようにその仕草は優しかった。

馬から降りた時に、マントが肩からずり落ちた。
そのとき、あらわになった上半身を見て、そのアルビノが実は男であることがわかり、セルジュは仰天した。
キース王子の希少物好きは今に始まったことではないがこんどは度が過ぎてると思った。
そのアルビノがいつ寝首をかくかわからない。
セルジュは軍人特有の疑り深さで「侵入者」の危険度を計った。

「なんとも厄介なものを連れて来たものだ」

セルジュは舌打ちした。

「セルジュ!」

キースの呼び付けに、とびはねるようにしてセルジュは下に降りていった

「こいつを『後宮』に連れていけ。『いつ』でもいいように『準備』させとけ」

キースの目的がわかり、セルジュは顔を赤らめた。

「あとで、こいつの支払いに人がくる。
言い値の半分しか払わんでいい。非合法な競りをやっていたからな」

「わかりました。陛下」

「俺は軍の会議にでる。夜まで戻らん。あとで貴様も来い。」

「はっ。いってらっしゃいませ、陛下」

アルビノの青年には目もくれずキースは大股でつかつかと歩き、城の横の別棟に消えた。

うやうやしく礼をし、アルビノの青年をちらりとみる。
青年は妖艶に笑みを浮かべ、小首をかしげた。はだけたマントから白い肌が垣間見える。
まるで花の様なその笑みにセルジュは圧倒された。
金で買われたというのにまるで貴族のようにゆったりとふるまうこいつはなんだ。
その顔にはうっとりとした表情がはりついていた。
こいつは「身体」が目的で買われた「男娼」だ。
そう思ったとたんにわかに不潔感がこみ上げて来て怒鳴った。

「来い。お前にふさわしいところにつれていってやる」

踵をかえし、セルジュは歩き出した。
が付いてくる気配がない。

「早く来い!」

セルジュは怒鳴った。
アルビノの青年は「これ」、と腕を差し出した。
戒めのひもが巻かれている。

「これをはずしてくれないか。どこにも逃げないから。」

セルジュは舌打ちした。

「だめだ、城の奥に行ってからだ」

アルビノの青年はふうとため息をつき、一人ごちた。

「側近はそれぐらい用心深い方がいい」

セルジュはカッとなった。
なぜこんな男娼に「評価」されねばならないのか。
キースが連れてこなければ切って捨てるところだ。

「だまってろ」

つかつかと歩き出す。
アルビノの青年はのろのろと歩き出した。

「早く歩け、男娼!」

イライラしてセルジュは叫ぶ。

「ブルーと呼んでくれないか。キース王子がつけてくれたんだ」

その名前に背中に汗をかいたセルジュだった。
ますます不吉な予感がした。


・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・

このあとどっしよっかな~
いきあたりばったりの自分です(^^);;;

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KAORU
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性別:
女性
職業:
一応カタギ
趣味:
妄想・ブルーお絵描き
自己紹介:
元々原作ファンで竹宮ファン。2007年4月のTVアニメ「地球へ」放映をきっかけに結城版ソルジャー・ブルーの美しさと強さにノックアウトされ、原作でも映画でもやらなかった二次創作にハマり、本を出す泥沼に落ちる。JUNE投稿歴のある腐女子。
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