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地球(テラ)の海の底Blog

地球の底でブルー愛を叫ぶブログ

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「白い花」(4)【オークションというよりは完全パラレル】

なんだか勝手に登場人物が動き出しましたわよ。
初めはキースとブルーのエロエロパロだったのに・・・・やっぱ「プリンス・オブ・ペルシャ」がツボだったのかな。
文句言う割にはしっかり影響されるってのがミソでしょう(^^)
そのうち裏に行くでしょうが、まだ表に出せる範囲です(笑)
 


白い花(4)

 
会議はたいくつだった。

だが重要な案件がいくつかあり、その中に「不穏分子」の動きがあった。
遥か東のナスカの地に逃亡したアルタミラの民が潜んでいるという情報だった。

「捨て置け。ナスカは遠い。国としてのまとまりも弱い。たいした資源もない。古代の遺跡がある程度だ。」

「しかし王子、もしも・・・」

「たとえ動きがあったとしてもあんな遠いところに出かけるだけで費用が無駄だ。」

「しかし噂によるとアルタミラの先々代の血をひくものが率いて反テラ帝国の
輩が集まっているとのことです。今のうちに潰しておいた方が・・・」

「そいつはシンというやつか。」

重臣の一人がたずねた。

「はい。その物はアルタミラの前王の落とし胤で庶民の間で育ったということですが
なかなかの剣の使い手で、人望もあるということです。
砂漠の獅子と呼ばれております。」

「『黄金の獅子』という名もきいたことがありますぞ。」

「アルタミラの王子や王女たちとも親しかったということです。」

キースは退屈そうに頬杖をつき、尋ねた。

「年は」

「今年で17になるかと。」

「まだ子どもだな。なるほど。」

「しかし財力も訓練された兵も用いない反乱者などただのゲリラだ。
そのうち力尽きる。」

キースは自信たっぷりにいった。

「そんなに心配なら、近隣諸国にナスカとの取引をしないように触れをだせ。
その方が効果がある。
ものが流通しないと非合法な手段にでるしかない。そこを一気にたたけばよい。」

「は・・・」

「他は」

キースの鋭い声に次々と辺境地域の報告がなされた。
どれも些細なものが多く、兵の配分と予算の割り振りに時間がかかった。
キースは各司令官の報告をききながらイライラしてきた。
キースの脳裏に昼間の青年のことが思い出された。
馬に乗せて連れてくるとき、目の前にあの者の首筋があった。
銀の髪がかかる桃色のうなじがちらつき、はやくそれにむしゃぶりつきたいという衝動がつきあげてきた。

「以上であります」

キースは我に返った。

「皆の者、ご苦労。今日はこれで解散する」

キースは席を立った。

ドアを開け、廊下に出る。
つかつかと歩くキースに歩み寄り、耳打ちする青年がいた。
鳶色の肌と巻き毛のセルジュだった。

「陛下。お耳に入れたいことがございます。」

「なんだ。もう会議は終わってるぞ」

キースは前を向いたまま顔も見ずに言った。

「その・・黄金の獅子の件ですが、昼間街中で見かけたという噂を聞きました。
今日のあのアルビノの男とかかわりがあるのではないですか」

キースはセルジュをちらりと見た。

「あったらどうする」

「・・・危険だと思います。あのアルビノには関わらない方が・・・」

「何を心配している。あれはただの慰みに連れて来たものだ。何の力もありはしない。
噂に惑わされていては仕事ができんぞ」

キースは城の奥へと歩んでいった。

セルジュは心配そうに見送った。


 

・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・
そろそろネタバレかな。
自分の好みをみんなまぜこぜにして好きなとこだけ拾って話を作っております(^^)

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性別:
女性
職業:
一応カタギ
趣味:
妄想・ブルーお絵描き
自己紹介:
元々原作ファンで竹宮ファン。2007年4月のTVアニメ「地球へ」放映をきっかけに結城版ソルジャー・ブルーの美しさと強さにノックアウトされ、原作でも映画でもやらなかった二次創作にハマり、本を出す泥沼に落ちる。JUNE投稿歴のある腐女子。
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