ブルーがクレオパトラのような絶世の美男子(美女)であれば、キース司令官のもとに絨毯にくるまってこっそり忍んでいって、それでいてキースが夢中になっちゃうとか・・・・
「贈り物が届いております」
「とおせ」
キースのもとに大きな絨毯を担いだ長身で色黒の奴隷がやって来た。
「人払いを」
奴隷は囁いた。
「なぜだ」
「キース様だけに見せとうございます」
「おもしろい。私を驚かせようというのだな」
キースは部屋に一人になった。奴隷は絨毯を床に起き、「ご自由に」と言い残し、部屋をでた。
キースは絨毯に手をかけた。と同時に絨毯から白い手が伸びた。
あっという間に絨毯はほどかれ、中から目も鮮やかな美女が転がり出た。
いや、正確には美青年だった。白い髪と赤い瞳が印象的で、白いドレスを着ていたが確かに青年だった。
彼女、いや彼は低い心地よい声であいさつした。
「キース司令官殿、お初にお目にかかります。アルタミラ国の王子、ブルーです」
キースは驚いたが、同時に感心した。自国を蹂躙しようかという敵の将の真っ只中に武器も持たず
ただその身一つで来るとは。
「これはこれは・・・噂はかねがね・・・たしかにお美しい・・・」
アルタミラ国の王子は女のように美しいと聞いていたが、これほどとは予想していなかった。
キースは好奇心でブルーを上から下まで眺めた。
「殿方からそのような言葉をいただいてもありがたいですが嬉しくはありません。
できれば、強いとか大胆な、とかの褒め言葉を頂戴したいものです」
キースはその美青年の堂々とした物言いに感嘆した。
「何がほしい?ただのあいさつではないだろう?」
「そうですね・・・我が軍の保護と援護を・・・・・弟宮の勢力はなかなか手ごわくて」
かの国は王家の骨肉の争いの最中なのだった。
「見返りは」
「このアルタミラから算出する麦の半分をテラ王国に収めましょう。」
言いながらブルーは服の前をゆったりとはだけ、キースに近づいた。
「男性とは遊ぶのはお嫌いですか?」
「いや・・・・一度ためしてみたかったところだ」
なるほど、こういうものと遊ぶのも悪くない。
キースはブルーの手を取り、寝所へ案内した。
ブルーが勝利の笑みをうかべ、絨毯を担いできた奴隷は柱の影で涙をぬぐった。
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なーんちゃって。元ネタを適当に改竄しております。奴隷はハーレイだったりして・・・・・
いかに自分が何が好みかよくわかる・・・・
昔見た、エリザベス・テーラーの「クレオパトラ」がずいぶん印象的でしたので・・・・・・
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