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地球(テラ)の海の底Blog

地球の底でブルー愛を叫ぶブログ

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「碧の輝き」(6)【キスブルパラレル】

超久々のBlogです。
いや、こんなことしてるバヤイでないんだけど;;;
帰国してからドトーのように色々押し寄せアップアップしています。
クリスマスもお正月もゆっくりできないな~;;;;
せめてケーキは食べたい!とカタログをあれこれ見ています。

リクエストも全然できません;;帰国したら描こうと思っていたのに・・・・
絵を描く時間がとれないです。うえええん;;;

まだ確約はできませんが来年のHARUコミは出る予定。
そして、たくさんのテラファンの熱気が素敵な企画をたててくれました。
アレグリアの神峰てる子さん主催です。
http://koppepan.ken-shin.net/
と、いってもペーパー作るヒマもないんですが。
申し込んだ時点ではあったのですが、事情が変わってしまって・・・
サイトリンクする暇もない;;  今日もこれから外出です。

キスブルですが出来てるとこまであげます。

碧の輝き(6)

その頃、キース王太子はイライザ女王に出立の報告とあいさつを兼ねて
女王の部屋にいた。

「明日、ナスカに出立いたします。今宵のうちに先行隊を派遣し、ナスカから他の国への道を塞ぎます。」
「貴方はいつ」
不機嫌な声がかけられた。
長い黒髪をたらした女性が玉座に座っている。黒いドレスをまとい、化粧も薄かったが
豪奢な宝石はドレスにふんだんにちりばめてあった。瞳は黒く、切れ長の形がキース王太子と似ていた。

「私は明後日に歩兵にまぎれて出ます。」

「ご苦労。今度こそナスカの者どもを根こそぎになさい。そしてその前に……やることがあるでしょう」
「やること?」

キースは怪訝な顔をした。

「あの者を・・・アルビノの男を殺しなさい」
「あれは・・・人質で・・・」
一瞬キースの声にためらいが生じた。
とたん、厳しい声で叱責がでた。
「いつまであんな得体の知れない者にかまけているのです。
はやく殺してしまうか城から追い出しなさい。アルタミラの残党と密通してるに違いありません」

「母う・・・・、いえ、イライザ女王。私にも計略があります。」

「あの者がアルタミラの王家に関係するものならシンの「エサ」になります」
シンは必ずかの者を取り戻しに来ます。
生かさず殺さず、城にとどめておいた方が有利です」

イライザ女王はじっとキースを冷たい目で見つめていた。
やがてため息をついて言った。

「貴方は・・・・やはり父王の子ですね」

「どういうことですか」

「アルタミラの者が好みのようですね」

キースは苦笑いをした。

「でも気ままな独り身も今のうち。
ナスカの敵を追いこんだらそのあと身を固めなさい。」

「西の国のアルテミシアの王女、スウェナとの縁組があります。
なかなか聡明な女性と聞いております」

「待って下さい。それは初耳です。
そんな王女の存在は聞いたことがありません。」

キースはこの縁組の真意を測りかねた。

「はるかな昔、貴方はこの王女と会っているのですよ。
12歳ごろ、半年ほどこのテラ王国に勉学に来ていました。」
覚えていませんか。」

キースはぼんやりと思いだしたが、はっきりしなかった。
多分あの金髪の少女だと記憶をたどるのに時間がかかった。

「まあ、その頃は目立たない地味な少女でしたからね。
仕方ありませんね」

イライザはため息をつき、資料をキースに差し出した。
その紙にはスウエナの人となりや容貌の特徴などが書かれていた。

「実は一度結婚していますが夫に先立たれています。」

キースは資料を今一度見た。
だがその事実は書かれていなかった。

「あなたはどうも「生娘」が嫌いなようですので
こういう「経験」のある女性の方がいいかもしれません。」

イライザ女王は皮肉を込めた口調で言った。
キースは資料をイライザ女王に差し戻した。

「ほう、私に未亡人を押し付ける気ですか」

「散々探したのですよ、貴方と「釣り合う身分」の女性を」

「その女性の意志ではありませんな」
キースは表情を変えずにいった。

「大方、彼女の身分の保障を引き換えに西のアルテミシアの銀の確保でも
密約したのでしょう。普通は国は武力で奪い取るものですが、婚姻という形でも「奪え」ます。
そうすれば自動的にその「未亡人」はテラ王国の後宮に入ることになります。
体のいい「人質」ですな」

「結婚には・・・利害関係も必要です。
国同士の婚儀には本人の意志より国の利益を考慮しなくては」
私も昔、あなたの父王のもとに鉄の鉱脈と加工技術と共に嫁いできました」

「その結婚は親同士の取り決めだったと聞いています。
貴女はまだ12にもなっていなかったと・・・・」
「昔のことはどうでもよい。貴方の結婚の話をしています」

イライザは不機嫌に遮るように言った。
キースは淡々と述べた。

「私は…自分の伴侶は自分で選びたい。
それにもしかしたら生涯妻は娶らないかもしれません」

イライザの顔が驚きに染まった。

「貴方は・・・・同性がお好きなのですか?
まさかかの銀の髪のものに誑かされるたのでは・・・・
それとも後宮の女に子どもでもできたのですか」

「まさか、あの者はただの遊び相手です。あきればそれでお終いです。」

「それではこのテラ王国の血はどうなります」

イライザは立ちあがり、キースに一歩近づいた。

「貴方が再婚すればよかろう。」

キースは女王の前にひざまづき、髪をとって挨拶の口づけをした。

「イライザ女王、貴女はまだお若い。
充分魅力的ですよ。親愛なる母上。」

イライザを見下ろし、冷たい青い瞳で言った。
キースは部屋をでた。

キースの姿が消えた後、イライザの黒い瞳が妖しく光った。
それは欲望を載せた輝きだった。
まだ若いキースには、そのことに気が付かなかった。

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つぎからがっつり「裏」予定。年内にできるかな??(汗)
予定では年内にこのパラレルは終わる予定だった・・・・。

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女性
職業:
一応カタギ
趣味:
妄想・ブルーお絵描き
自己紹介:
元々原作ファンで竹宮ファン。2007年4月のTVアニメ「地球へ」放映をきっかけに結城版ソルジャー・ブルーの美しさと強さにノックアウトされ、原作でも映画でもやらなかった二次創作にハマり、本を出す泥沼に落ちる。JUNE投稿歴のある腐女子。
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